「会社の紹介動画をつくることになったけど、何を入れたらいいんだろう」 「ほかの会社の動画を見ても、どれを参考にすればいいのかわからない」——動画の担当を任されたら、正直困りますよね。
構成がわからないのは、まったく普通のことです。むしろそこを一緒に考えるのが、私たち制作側の仕事だと思っています。
今回は、制作側の視点で私たちが最初に担当者の方と一緒に考えることを、少しだけ紹介してみます。
まずは「誰に、どう思ってほしいか」から考えてみる
打ち合わせの最初に、私たちがほぼ必ず聞く質問があります。それは、「この動画を見た人に、どう思ってほしいですか?」です。
ここを先に言葉にしておくと、そのあとがぐっと決めやすくなります。
たとえば、こんな答えが返ってくることが多いです。
- 「取引先に、何をしている会社かちゃんと理解してほしい」
- 「学生さんに、ここで働いてみたいと思ってほしい」
- 「お客さんに、うちの職人の想いを知ってほしい」
答えは一つでなくても大丈夫です。ただ、いちばん大事にしたいものを一つ決めておくと、構成で迷ったときの道しるべになります。
企業紹介動画には、大きく2つの型がある
「どう思ってほしいか」が見えてきたら、次は動画の「型」を考えます。企業紹介動画は、大きく分けると次の2つです。
説明型:伝えたいことを整理して届ける
いわゆる「VP(ビデオパッケージ)」に近い型です。台本と絵コンテを先に決め、ナレーションやテロップで情報をわかりやすく伝えます。
構成は、たとえばこんな流れです。
- つかみ:どんな会社かをひと言で
- 事業の紹介:何をしている会社なのか
- 強み:選ばれている理由
- 実績・事例:取引先や数字
- メッセージ:今後の展望と、問い合わせへの案内
制作側からひとつアドバイスするなら、伝えたいことは極力絞るのがおすすめです。つくる側はどうしても全部入れたくなるのですが、見る側が覚えていられることは意外と多くありません。「これだけは持ち帰ってほしい」ものから選んでみてください。
営業や会社説明会、展示会のブースなど、短い時間で正確に伝えたい場面に向いています。
ドキュメンタリー型:人と現場の姿で伝える
もう一つは、仕事場や現場に密着し、その場で起きていることと本人の言葉を記録していく型です。構成は、撮った素材を見ながら編集の段階で組み立てます。
仕上がりの流れは、たとえばこんな形になります。
- 人物の紹介:誰の話なのか
- 仕事の様子:作業中の手元、現場の音や空気
- 本人の語り:なぜこの仕事をしているのか
- 挑戦や迷い:今取り組んでいること
- これから:この先どうしていきたいか
台本はつくりませんが、「この人に何を聞くか」「どの場面に立ち会いたいか」は事前に一緒に考えます。撮影される側の方には、うまく話そうとしなくて大丈夫ですよとお伝えしています。言葉に詰まったり、考え込んだりする間も含めて、その人らしさが伝わるからです。
採用やブランディング、職人の技や想いを伝えたいときに向いています。実際に、熊本の陶芸家さんに密着した動画がきっかけで、一点物の壺が購入されたこともありました。詳しくは職人の想いを記録したら、77万円の壺が売れた話で紹介しています。
迷ったときは、こう考えてみるといいかもしれません
「うちはどっちなんだろう」と迷う方も多いと思います。そんなときは、次のように考えてみてください。
- 見た人に「理解してほしい」気持ちが強いなら、説明型
- 見た人に「共感してほしい」気持ちが強いなら、ドキュメンタリー型
それでも決めきれないときは、両方を組み合わせるのもひとつの手です。会社の概要は説明型で短くまとめ、人柄や想いはドキュメンタリー型で別に残す。役割を分けると、それぞれの良さが活きてきます。
また、「いきなり本格的な密着は社内の負担が大きそう」という場合は、撮影1日・60秒前後のミニドキュメンタリーから始めてみるのもいいと思います。短くても、本人の語りが入るだけで伝わり方はけっこう変わります。
制作会社に相談する前に、用意しておくと話が早いもの
やりたいことが完璧に決まっていなくても、相談は大丈夫です。ただ、次のようなものがあると、打ち合わせがスムーズに進みます。
- 動画を使う場面(ホームページ、採用説明会、展示会、SNSなど)
- 映ってほしい人や現場のイメージ
- 「こんな雰囲気がいいな」と思う参考動画を1〜2本
参考動画は、同業他社のものでなくても構いません。「なんとなく好き」という感覚も、制作側にとっては大事なヒントになります。
まとめ:企業紹介動画の構成を考えるチェックリスト
- 動画を見た人に「どう思ってほしいか」を言葉にしてみる
- 説明型・ドキュメンタリー型のどちらが合いそうか考えてみる
- 説明型なら、伝えたいことを2つくらいに絞ってみる
- 動画を使う場面と、参考にしたい雰囲気をイメージしてみる
構成は、担当者の方ひとりで決めきる必要はありません。「どう思ってほしいか」さえ見えていれば、あとは制作側と一緒に形にしていけます。動画の目的の整理については、サービス紹介動画を作る前に整理すべき3つの「目的」もあわせて読んでみてください。
Childhoodは、熊本を拠点に、職人やつくり手、地域の企業に密着したドキュメンタリー動画を制作しています。「うちの場合はどんな構成がいいんだろう?」という段階から、一緒に考えさせてください。制作事例はこちらからご覧いただけます。お気軽にChildhoodへご相談ください。
